「いい子のあくび」を読みました

昨日図書館で借りてきて、1日で読み終わるくらいには面白く読めた。ページ数もそれほど多くないし。

高瀬隼子さんの本は、芥川賞受賞された「おいしいごはんが食べられますように」を読んだことがある。その本と似た、日常のちょっとした理不尽さというか不平等がこちらの本でも描かれていた。

 

例えば、歩きスマホに夢中になっている人が目の前にいて、このままだとぶつかるから、気づいたこちら側がわざわざ避ける。「悪いのは相手なのに、なんで自分が損しないといけないんだ」と思っても、逆にそのことを表に出すと別のめんどくささが発生するから、黙って耐える。

日常はこんなふうに「割にあわない」と感じることで溢れている。別に気にしなければそれはそれでいいんだけど、主人公の「割にあわせたい」という思いにも共感できた。みんな個人個人の「割にあわなさ」を、日々内面に溜め込んで生活しているんだね。